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口臭が気になる方へ|検査と生活改善のポイント

みなさま、こんにちは。 ラウレア歯科矯正歯科クリニック草加、院長の伊藤です。

 

日々の診療の中で、「最近、自分の口臭が気になるんです」というご相談をいただくことが増えています。特に、マスク生活が長かった影響もあり、ご自身の呼気のにおいに敏感になられている方が多いように感じます。あるいは、ご家族の方から「口のにおいが強くなった気がする」と指摘されて、不安を抱えて来院される方もいらっしゃいます。

 

口臭というのは、非常にデリケートな問題です。「こんなことを相談していいのだろうか」「気にしすぎだと思われないだろうか」と、一人で悩んでしまっている方も少なくありません。

 

しかし、歯科医師としてまずお伝えしたいのは、「口臭には必ず原因がある」ということです。そして、その原因のほとんどは、私たち歯科医院で解決できる問題なのです。
口臭は、お口の中で起きているトラブルのサインでもあります。単なるエチケットの問題として片付けるのではなく、ご自身の健康を守るための大切なシグナルとして捉えていただければと思います。

 

この記事では、なかなか人には聞きづらい「口臭の原因」と、歯科医院でどのような検査や対策ができるのか、そしてご自宅でできる生活改善のポイントについて、専門家の立場から分かりやすくお話しします。

目次

1. その口臭、原因はどこから?知っておきたい3つの分類

「口臭」と一言で言っても、その原因や性質はさまざまです。まずは、ご自身の気になっている口臭がどのタイプに当てはまるのかを知ることが、解決への第一歩です。
大きく分けると、口臭は以下の3つに分類されます。

① 生理的口臭

これは、誰にでもある自然な口臭です。
朝起きた直後や、空腹時、緊張して口が乾いている時などに強くなります。これは、唾液の分泌が減ることで、お口の中の細菌が増殖し、臭いの原因物質(揮発性硫黄化合物など)を作り出すために起こります。
特徴:

  • 歯磨きや食事、水分補給をすることで唾液が出れば、自然と消えていきます。
  • 治療の必要はなく、生活習慣の工夫で改善できます。

② 病的口臭

何らかの「病気」が原因で発生する口臭です。
このうち、約90%はお口の中(歯科領域)に原因があると言われています。

  • 歯周病: 最も代表的な原因です。歯周病菌が歯垢(プラーク)や食べかすを分解する際に、腐った玉ねぎのような特有のガスを発生させます。
  • 虫歯: 大きな虫歯の穴に食べかすが詰まって腐敗したり、神経が死んでしまったりすることで臭いが発生します。
  • 舌苔(ぜったい): 舌の表面に付着した白い苔のような汚れです。ここには大量の細菌が住み着いており、口臭の主要な発生源となります。
  • 合っていない被せ物: 古い詰め物や被せ物の段差に汚れが溜まり、そこから臭いが発生することもあります。

※残りの10%程度は、鼻や喉の病気(蓄膿症など)、呼吸器系、消化器系の病気、糖尿病などが原因の場合がありますが、これらは歯科の検査で異常がない場合に疑われます。

③ 心理的口臭(自臭症)

実際には他人が感じるほどの口臭はないにもかかわらず、「自分は口が臭い」と強く思い込んでしまっている状態です。ストレスや精神的な不安が背景にあることが多く、検査数値で「口臭はない」ことを客観的に確認することで安心される方もいらっしゃいます。

 

院長からの補足: 「胃が悪いから口が臭う」と考える方が多いですが、実は胃から直接口臭が上がってくることは、ゲップなどを除けば構造上ほとんどありません。まずは「お口の中」を疑うことが、解決への最短ルートです。

2. 歯科医院で行う「口臭の原因」を突き止める検査

「口臭が気になる」とご来院いただいた場合、当院ではいきなり洗口液をお勧めしたり、歯磨き指導だけで終わらせたりすることはありません。まずは「何が原因で臭いが発生しているのか」を突き止めるための検査を行います。

口腔内検査と歯周病検査

まず基本となるのが、虫歯や歯周病のチェックです。

  • 虫歯の有無: 穴が開いていないか、詰め物の下に虫歯が再発していないかを確認します。
  • 歯周ポケット検査: 歯と歯茎の間の溝(ポケット)の深さを測ります。この溝が深いほど歯周病が進行しており、細菌が溜まりやすく、強い口臭の原因となります。出血があるかどうかも重要なポイントです。出血や膿は、強烈な口臭の元となります。
  • 修復物の適合チェック: 銀歯や詰め物が古くなって隙間ができていないか、フロスが引っかからないかを確認します。

舌の診査

舌の表面の状態をチェックします。舌苔(ぜったい)がどの程度付着しているかを見ます。舌苔は厚くなればなるほど口臭が強くなりますが、体調によっても変化します。また、舌が乾燥していないかどうかも確認します。

レントゲン検査

目に見えない部分、つまり歯を支えている骨の状態や、歯の根っこの先に膿が溜まっていないかを確認するために、レントゲン撮影を行います。根の先に膿が溜まると、そこから排膿路を通って歯茎から膿が出て、独特の臭いを発することがあります。

唾液検査(必要に応じて)

唾液の量や質、緩衝能(酸を中和する能力)を調べることもあります。唾液が少ない「ドライマウス」の状態だと、自浄作用が働かず、口臭が強くなりやすいからです。

 

院長からの補足: これらの検査を通じて、「歯周病が主原因なのか」「舌の汚れなのか」「唾液不足なのか」を総合的に診断します。原因が分かれば、対策は明確になります。漠然と悩むよりも、一度検査を受けて「敵の正体」を知るだけで、気持ちが楽になる患者さんも多いですよ。

3. 口臭を元から断つための治療とプロフェッショナルケア

検査で原因が特定できたら、それに応じた治療を行います。
ここでは、歯科医院ならではの専門的なアプローチについてご紹介します。

① 徹底的な歯周病治療

口臭原因のナンバーワンである歯周病に対しては、プロフェッショナルケアが必須です。

  • スケーリング(歯石除去): 歯の表面に固着した歯石は、歯ブラシでは取れません。超音波スケーラーなどの専用機器を使って、徹底的に除去します。
  • SRP(ルートプレーニング): 歯茎の奥深く、歯の根っこに付着した歯石や汚染物質を取り除き、表面をツルツルにして再び汚れがつきにくい状態にします。

当院では、特に重度の歯周病に対しては、先進的な機器を用いた治療も導入しています。従来の治療では抜歯を余儀なくされるようなケースでも、歯を残しながら炎症を抑え、口臭の原因菌を減少させるアプローチを行っています。

② 虫歯治療と修復物のやり変え

放置された虫歯の穴や、神経が腐ってしまっている歯は、速やかに治療を行います。また、古くなって段差ができ、汚れが溜まりやすくなっている詰め物や被せ物は、適合の良い新しいものにやり変えることで、汚れの停滞を防ぎ、臭いの発生源を絶ちます。
特に、セラミックなどの表面が滑らかな素材は、プラーク(細菌の塊)が付着しにくいため、口臭予防の観点からも非常に有効です。

③ 専門的なクリーニング(PMTC)

普段の歯磨きでは落としきれないバイオフィルム(細菌の膜)を、専用のブラシやペーストを使って機械的に剥がし取ります。これにより、お口の中の細菌数を劇的に減らすことができます。
施術後は歯の表面がツルツルになり、新たな汚れがつきにくくなるため、口臭予防効果が長続きします。

④ 舌クリーニングの指導

舌苔が原因の場合、正しい舌の清掃方法を指導します。舌は非常にデリケートな組織なので、力任せに磨くと傷つき、かえって汚れがつきやすくなってしまいます。専用の舌ブラシや、柔らかいガーゼを使った、舌を傷つけない正しいケア方法をお伝えします。

4. 今日からできる!口臭を防ぐ生活習慣とセルフケア

歯科医院での治療と並行して、ご自宅での生活習慣を見直すことで、口臭の発生を大幅に抑えることができます。今日からすぐに実践できるポイントをいくつかご紹介します。

① 「唾液」を味方につける

唾液は、天然のうがい薬とも言える素晴らしい洗浄液です。唾液をたくさん出すことが、最強の口臭予防になります。

  • よく噛んで食べる: 咀嚼回数が増えると唾液腺が刺激され、分泌量が増えます。
  • こまめな水分補給: お口の中が乾くと細菌が繁殖します。水やお茶でこまめに潤しましょう。ただし、糖分の入ったジュースや、利尿作用の強いカフェイン飲料の飲み過ぎには注意が必要です。
  • 唾液腺マッサージ: 耳の下や顎の下を優しくマッサージすることで、唾液の分泌を促すことができます。

② 歯磨きの質を高める

「磨いている」と「磨けている」は違います。

  • デンタルフロスや歯間ブラシを使う: 歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは6割程度しか落ちません。口臭の原因となる汚れは、まさにこの「歯間」に潜んでいます。1日1回、夜寝る前だけでも必ずフロスを通しましょう。それだけで、翌朝のお口の粘つきや臭いが大きく変わります。
  • 就寝前のケアを徹底する: 寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が爆発的に増殖します。寝る前の歯磨きは、一日の中で最も丁寧に行う必要があります。

③ 生活リズムを整える

ストレスや睡眠不足は、自律神経の乱れを招き、唾液の分泌を減少させます。また、免疫力が下がると歯周病菌が活発になり、腫れや口臭が出やすくなります。
規則正しい生活、十分な睡眠、そして適度なストレス発散は、お口の健康にとっても非常に重要なのです。

④ 口呼吸を鼻呼吸へ

無意識に口が開いている「口呼吸」は、お口の中を乾燥させ、ダイレクトに口臭の原因となります。鼻炎がある方は耳鼻科での治療も検討しつつ、意識して口を閉じ、鼻で呼吸する習慣をつけましょう。

5. まとめ:口臭は「健康のバロメーター」。一人で悩まずご相談ください

口臭は、誰にでも起こりうる生理現象であると同時に、お口の中で何らかのトラブルが起きているサインでもあります。
「口が臭うから恥ずかしい」と内向的になってしまうのではなく、「身体がSOSを出しているんだ」と捉えていただき、前向きに対策をとっていただければと思います。

 

市販の消臭グッズや洗口液で一時的に臭いを隠すことはできますが、根本的な原因である歯周病や舌の汚れ、唾液不足などが解決されなければ、悩みはずっと続いてしまいます。

 

私たち歯科医院は、皆様のお口の健康を守るパートナーです。
まずは検査をして、ご自身の口臭の原因がどこにあるのかを一緒に探りましょう。原因が分かれば、必ず解決策は見つかります。
お口の中が清潔になり、口臭の不安が消えれば、会話も食事ももっと楽しくなるはずです。

 

もし、草加で口臭治療や予防歯科についてのご相談なら、ラウレア歯科矯正歯科クリニック草加へお任せください。
プライバシーに配慮した個室でのカウンセリングや診療を行っておりますので、周りの目を気にせず、安心してお話しいただけます。
皆様が自信を持って笑顔で過ごせるよう、スタッフ一同、全力でサポートさせていただきます。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

草加市草加駅東口から徒歩5分の歯医者・歯科
ラウレア歯科矯正歯科クリニック草加
住所:〒340-0016 埼玉県草加市中央2-2-17-2
TEL:048-951-3210

 

監修者

ラウレア歯科クリニック 院長 伊藤 洋平

伊藤 洋平 | Yohei Ito

明海大学歯学部卒業後、大学病院での研修を経て、複数の医療法人歯科医院にて臨床経験を積む。2017年に「ラウレア歯科矯正歯科クリニック草加」を開院。地域に密着した“予防重視”の診療を軸に、幅広い世代の患者に寄り添う歯科医療を提供している。

【略歴】

【所属学会】

【資格】

【所属スタディグループ】

【出版・執筆歴】

  • ・平成28(2016)年:デンタルダイヤモンド1月号「他医院で行われたインプラント補綴のリカバリー症例」
  • ・GO会30周年記念誌「埋伏歯をMTMを用いて挺出させた1症例」

【学会発表】

  • 平成26(2014)年:顎咬合学会ポスター発表「セファロ分析 トレースを極める」
  • 平成27(2015)年:顎咬合学会ポスター発表「治療用義歯を用いた上下顎総義歯症例」
  • 平成30(2018)年:第8回ワールドデンタルショー出展セミナー「外傷した上顎前歯部に対しMTMを用いた一症例」

【参加講習会】

  • ・UCLA「インプラント時代におけるピュア・ペリオ」
  • SBC(サージカルベーシックコース)

その他多数

ラウレア歯科矯正歯科クリニック