「治す」のではなく「育む」ための歯科
赤ちゃん歯科の目的

赤ちゃん歯科とは、虫歯や歯周病が起こってから対処する従来の歯科治療とは違い、生まれたその日から健やかな成長を支えるためのサポートです。
新生児からオッケーで、授乳の仕方、抱っこの姿勢、生活リズム、離乳食の与え方、そしてベロ(舌)の状態など――日々の関わり方が、お顔立ちや歯並びの土台をつくっていきます。
日本ではまだ十分に伝わっていない分野ですが、実は「授乳の仕方」や「舌の使い方」は、どこかでしっかり学ばなければならない大切なこと。海外ではすでに「予防の入り口」として広まっていますが、日本はまだ不足しています。
赤ちゃん歯科が大切な理由
- 舌や口の機能は、呼吸・嚥下・姿勢と深く関わります。
- 赤ちゃん期からのお口の刺激は、感覚過敏の予防や学習能力の発達につながります。
- 歯が生える前からお口に触れることは、仕上げ磨きの導入や「自分から歯みがきする子」への第一歩になります。
- 健康寿命を長く保つためには、実はその入り口は「赤ちゃんのお口」から。おじいちゃん・おばあちゃんになっても体が元気でいてほしいからこそ、早期のサポートが大切です。
赤ちゃん歯科のプログラム
当院では、ママやパパ向けに少人数制のグループ講座を開催しています。歯科衛生士と看護師がスライドを使って丁寧にお話しし、日常ですぐに取り入れられる内容ばかりです。
1. 育み歯科
赤ちゃんのお顔立ちや歯並びの不思議。体の育ちと口の健康がどのようにつながるかを学びます。
2. 離乳食講座
ワークを通じて、行政ではまだ伝えきれていない「お口の育ち」と「食べ方」について体感的に学びます。
3. 仕上げ磨きと発達ベビーマッサージ

体に触れることは愛情だけでなく、感覚発達のサポートにもなります。歯が生える前からできるお口ケアや仕上げ磨きの方法をお伝えします。
4. 抱っこ講座(1組2名まで 3,500円/自費)

ベビーウェアリングコンシェルジュが担当。赤ちゃんもお母さんも心地よい抱っこの方法、抱っこ紐の調整や布製抱っこ紐の体験などを行います。
個別診療で行うこと
当院ではグループ講座のほかに、赤ちゃんとご家族に合わせた個別診療も行っています。
初診時から丁寧に記録・観察を行い、お子さまの成長やお口の状態に合わせたサポートをご提案します。
保険診療(30分枠)で行う内容

- 問診(生活習慣や気になる点を丁寧にお伺いします)
- 口腔内写真撮影(お口やお顔立ちを記録し、成長を見守るための資料とします)
- 仕上げ磨きの確認とアドバイス
- 必要に応じたフッ化物塗布などの予防処置
- お口の育ちの確認(舌の形態や機能、歯列の状態、お口の癖などをチェック)
- 必要に応じて生活習慣や発達に合わせた保健指導
自由診療(自費診療)で行う内容
離乳食・食事指導(看護師・歯科衛生士による) 60分 2,200円
→ 食べ方・姿勢・食具の使い方などをお伝えします。
授乳支援(看護師による) 1回45〜60分 × 3回セット
→ 授乳中の姿勢や咥え方の指導、個別のお悩みに応じたサポートを行います。
口腔育成サポート(歯科衛生士による) 60分 2,200円
→ 靴の履き方・体の使い方・体の育み方など、日常生活の動画をもとに修正点を一緒に見出します。
歯並びやお口の成長が気になる乳幼児に対して、月1回の来院で1ヵ月の取り組みを振り返りながらサポートします。
院長からのメッセージ
私たちは「赤ちゃん期からのお口の育ち」が、その子の一生の健康を大きく左右すると考えています。
歯が生えてからではなく、生まれてすぐからできるサポートを知ることは、親御さんにとっても大切な学びです。
地域の皆さんに「健康な体と笑顔」で過ごしていただくために、赤ちゃん歯科を通じてサポートしていきたいと思っています。一緒にお子さんの未来を育んでいきましょう。
